「大統領選挙・私の周りの反応」の巻
アメリカ大統領選
つい昨晩、ついにアメリカ大統領選の結果が出ました。
私の周りはお通夜状態です。会うたびに、"horrible...scary...I don't want to believe..." っていう感じの会話をしてます。
私の周り(Davisの学生や先生)からは、言葉の端々から反トランプであることが感じられる発言を聞いてきました。私のルームメイトは毎日ニュースを見ながら、「ほんとトランプひどい、、、なんであんなのに支持者がいるのか理解できない」的なことをずっと言ってました。先生も、授業中に「不寛容」の例としてトランプを扱ったり、「まったく賛成できない」の例的なのがトランプさんだと思ってました。
そんな感じだったので、今まで一度も直接「トランプ支持者」に会ったことがなかったんです。いくら、トランプ支持者がたくさんいるという報道を聞いても、まったく実感がなかったし、世論調査の結果も、各新聞社の当選予想も、ヒラリーさんが確実という見方が多くて、やっぱりどう転んでもヒラリーが選ばれるだろう、と、そう思ってました。(そう思ってましたし、私はどう考えてもトランプさんの差別的な発言とか、前近代的としか思えない思考回路、そしてそのまったく尊敬することができない態度、どれをとっても、支持はできないなぁと思ってました。もちろんヒラリーさんに対する評判の悪さも知っているし、周りの人でどっちも嫌だっていう話も聞いたことはあったけれど、トランプさんはないだろう、と「思い込んで」ました。)
「どうして軒並み予想が外れたのか」「民主主義の限界」「ポピュラリズムの暴走」とかいろいろ言っている人もいるんですけど、そういうのは、詳しい人の記事を読むとして、今回の記事では、将来この11月9日のことを思い出そうとしたときに、どんなことがあったのかを忘れないために、備忘録として周りの反応を書いておきたいと思います。
ルームメイトの反応
ルームメイトの家族は昔から共和党支持者だそうですが、今回については、トランプさんの発言などを見て、父親もみなヒラリーさんに投票をしたそうです。
ルームメイトはずっと選挙結果報道とにらめっこしていて
結果が出るたびに、
"douchebag!! "
とか叫んでました。泣きそうだった。
唯一親戚でトランプを支持している叔父にことをルームメイトは「本当にレイシスト。黒人はみんな犯罪者とか平気で発言するような人」と酷評してました。
留学生の友達の反応
「(母国に)早く帰りたい。」
「信じられない。」
「アメリカもう尊敬できない。」
とか、とか、まぁそりゃもう否定の嵐でした。。。
私はこの結果を台湾人の友達と一緒に見ていたのですが、その子もこの結果が台湾にどう影響を与えるのかについてとても心配してました。
FacebookのTLの反応
冒頭でも書いたように私の周りの人、そしてアメリカ以外の友達もみな、反トランプ(賛ヒラリーとは限らないけれど)が多いので、開票が始まってから今に至るまで、悲しみにあふれる投稿であふれてます。
ちょっと面白かったのは、car sharingのグループのこの投稿。
こういったFacebookグループにはこんな感じの投稿が延々とされてます(笑
" 月にいきます。あと3席分余ってます。誰か乗りませんか。"
とか
" カナダ行きの車を探しています。お願いします。”
みたいな投稿がたくさん(笑) いや本当に笑えないんですけど。。。
アメリカ人の友達の反応
「ヒトラーだよ!戦争起こりそうで怖いよ、本当に。」
「もう同性婚している人たちは一体どうなっちゃうの?無効になっちゃうの?信じられない。」
「この四年が全然もう想像できないよ・・・」
「あなたは日本に帰れるからいいけど、私はどこにも行けないんだよ-?!」
「アメリカの大統領はアメリカを代表する顔なのに、こんなのってありえない。これはアメリカじゃない。」
「カリフォルニアは独立すべき」
「ジョージWブッシュのときもひどかったけど、もっとひどい。」
大学の反応
大学からは朝すぐにメールが生徒あてに一斉に来ました
メールその1「これからのカリフォルニア大学は多様性を尊重します。すべての人に機会は平等に与えられます。」
メールその2「カウンセリングのお知らせ。いつでもどうぞ。」
こういうメールがすぐに来る当たり、準備してたのかなって思います。
特に、西海岸の大学は留学生も多いし、西海岸はLGBTとかのマイノリティに対する差別に厳しい地域だから、トランプさんの発言には敏感にならざるを得ない学生多いですもんね。
Davisにいる分には大丈夫ですけど、トランプさんの当選で、差別主義的なことに肯定的な行動をする人が増えないか本当に心配です。中部とか旅行するの怖い。
私がショックだったこと
色々ニュースとか見たし、解説記事も見ました。
個人的に、根本的な理由は厚切りジェイソンさんのブログが簡単に説明してるんじゃないかなって思います。(もちろん人種的な問題もあって、一概には言えないだろうけど、、)
けど、私が何より一番ショックだったのは、私の知ってるアメリカと、そのほかのアメリカには大きな断絶があって、私はそこの人たちと関わることが一度もなかったんだってことでした。
「トランプさんの発言を聞いてもなお支持するなんて、相当に変だ。」っておもちゃってたことは否定できないし、なんて馬鹿なんだろうって思ってたことも否定できません。私の周りには、トランプ支持者なんか一人もいないのに、どこにいるんだろう、とか思ってました。
けど、それがすでに、完全にそのいわゆる主にトランプ支持していたカテゴリーと私の周りと、大きなギャップがあって、私はそれを理解しようともしてなかったんだな、っていうことに気付いて、本当にショックでした。
「私のまわりにはトランプ支持なんて一人もいなかったのになぜ」という感想こそが、米国社会にいかに決定的な断絶があるかの証左である。
— Jun Rekimoto : 暦本純一 (@rkmt) 2016年11月9日
差別発言は理解できないけど、それを支持する人たちが大多数いて、なのに私は完全にその人たちは「外の人」だと思ってて、そういう人たちの存在について想像しようとしたこともなかったなぁ、と。
地方や都会の社会課題の現場を回る仕事をしていると、都会との価値観の乖離は確信を持って感じる。それに気づけなかったエリートが、まるで自分たちには罪がないというようなスタンスで話すたびにこいつらは馬鹿なのか、無責任すぎだろ、というように思う。大統領選の後、みんなどう言うんだろうかな。
— 安部敏樹『いつかリーダーになる君たちへ』 (@toshikiabe) 2016年11月9日
これってアメリカだけの話じゃなくて、日本でもそうなんじゃないかなってリディラバの安部さんのTwitterの投稿をみて感じました。
自分は完全にもう、いわゆるエスタブリッシュメント層の中にいて、その中で議論してるだけで、その中の常識にそこにいない人たちのことを理解できない人たちだと思ってたり、存在に気付いてない・気付こうとしていないんじゃないかと思って、ドキッとしてます。
どうしよう(笑)いやどうしようもできないんだけど、、、
最後に、この記事で今回の結果が説明しつくされている感じがして「先見の明..!」て感じです。(笑)
ドナルド・トランプが大統領になる5つの理由を教えよう | Michael Moore
そして、あと一カ月で秋学期も終わりです...!気合い入れてきます!!